■弱い弓
私が通っている工房さんの持論ですが
弓が弱い人の弾き方の特徴として
- 弓が跳ねる、震える
- ヴィブラート中に音が途切れになる
- 手首を吊っている
- 弦を撫でるように弾く
- アタックで柔らかい・小さい音しか出てない。
というのがありますが、この全部を満たしている人の演奏を間近で見たのが
去年か一昨年
果たして本当に弱い弓を使っていたのかどうか
ずっと気になっていたのですが、
前日、ひょんなことから、当該奏者の使っている弓を先生が
レッスンの場に、何故か持ってきていたので弾く機会に恵まれ
記憶を頼りに答え合わせしてみました
結論として、腰が弱い。3シーズン目のカーボンロッドよりダルンダルン。
その証拠として、弓棹と平行になるまで毛を張らないと、弾力がなさすぎて弾けない
当たり前だが、毛を張ると跳ねる
圧力をかけても、弓棹がダルンダルンで、弓棹がねじれて、圧力が逃げる
圧力を逃されないように、毛を斜めにして弾く
毛の斜めにして弾くのは、テクニックとしてはあるけど、
常時使うようなテクニックではないとのこと。
思わず、この弓随分と腰がないですね。と言ってしまったが、
先生との関係は、忖度するような関係でもないし、道具を見極めるのも大事なことだし。
先生も、弓の知名度の割に、これほど酷いものも珍しいとおっしゃっていた。
いかにネームバリューや情報だけで楽器を買うなという戒めの時間だったのかな。
とても勉強になった。
■魔法の松脂
巷で評判の四角い松脂(あん巻きのほうね)のサプル
うちの先生が服屋みたいな楽器屋の講師をやっている関係で、
広報がてら、テスターを持ってきた。
正直言って、楽器や響きがワンランク上がったかのような音も、もともと魔法を使えないせいか魔法も感じなかった。
松脂の粒子感はアルシェ・アルトよりも細かい感じはする。
弓の返しのカツンカツン具合はアルシェ・アルトと同じくらい。
弓を買い替える以上の劇的な変化はなかった。
なぜ盛り上がっているのか、分からない。
今では松脂について、車で言うところのエンジンオイルやタイヤくらいのもんだと わりきってしまっているところがある(以前はとっかえひっかえしていたけど、とっかえひっかえする時間がもったいなく感じるようになった。大人になったか、おっさんになって残りあとどれくらい弾いていられるのか、冷静に物事を決められるようになったか、変化を嫌う高齢者思想に浸かり始めたのか、新しいことを探求できなくなるというのは一種の老いではないか、云々
今の考えは、季節・気候に応じた適切な摩擦力が得られるなら、なんだっていい。
結局は、物理であって、魔法ではない。
松脂の粒子感(実際に計測したわけでないので体感としての)が細かい、粗いは好みの問題として。
X上では、とりあえず欲しいっていってみたけど、
アルシェ・アルトから乗り換えるというのは、ないかな?
あくまでもスパイス・味変的。
個人的に、松脂は平らに使ったほうが、弓の毛に塗りやすいと、思っているので、
同じところしか塗れない、パッケージングもあまり好きじゃない。
過去にJFR使ったことあるけど、
微妙に弓の毛の幅よりも溝が広かったり、同じところしか塗れないせいで、弓の毛の両端が塗れなかったりと、パッケージングによる、使用方法の制約が多くて、、、、
皮で巻いてるけど、両端から松脂見えてるじゃん、、、、ケースの中ベトベトしそう。
タダでくれるなら有り難く懐にしまおうと思う